こんにちは,shun(@datasciencemore)です!!
実はわけあって長年勤めてきた企業を退社し,AIベンチャーに転職することになりました!
勤めた年数は11年間!
飽き性の僕としては,よく続いたなぁという感じですね笑
この記事では,転職に至った経緯を詳細に記載していきたいと思います!
1.スカウト
きっかけは,SIGNATE経由でとあるAIベンチャーから届いた一通のメールだった.
SIGNATEは,Kaggleと同様,データ分析コンペを開催している企業のこと.
データ分析コンペだけでなく,AI人材の転職支援など,AIによる社会変革に貢献している企業である.
なんだろうと思い,さっそく開封してみた.
するとそこには,
私たちはAIベンチャーです.
SIGNATEの成績が良かったからあなたに興味を持ちました.
ぜひ私たちの話を聞いてみませんか?
といったことが記載されていた.
ちなみに僕はSIGNATEのとあるデータ分析コンペに参加して,銀メダル2つを獲得している.
わかる人ならわかると思うがいわゆるクソ雑魚である...
今後はkaggleとかSIGNATEにも力を入れていく予定なのでこうご期待!!
いわゆるスカウトメールである.
そこに記載されていたそのAIベンチャーのHPを覗いてみると,
- AIを使用してビジネスの課題を解決!!
- 営業利益率20%!!
- ベンチャーながら東証一部上場!!
など,非常に輝かしいことをやっているように見受けられた.
一方,弊社.
特徴しては,
- メテオフォール型開発による体制!!(メテオフォール型開発については,こことかここを参照)
- DXすると声高々に宣言するが,具体的なことはだれもわからず,下に丸投げ!!
- 新しいことに挑戦するよりも,失敗しないことを評価される社風!!
- 年功序列で不平等な賃金体系!!
- 技術力が極めて低い,そして技術力よりもコミュ力重視!!
- 昇進試験がなぜか手書きの論文!!
- 営業利益率1%!!
など,大企業の悪いところをこれでもかと結集させた感じの悲惨たるものであった.
唯一のメリットを絞り出すとすると,大企業ということもあり,世間体や知名度はいいほうの部類であったということだろうか.
ただ,それも個人的にはどうでもよかった.
僕は,そんな感じの劣悪な環境(決してブラックではない,むしろ世間的にはホワイト)で長年,ぬるま湯につかってきたわけだが,心には次のようなもやもやしたものがあった.
- 言われたことを従順にこなすのではなく,技術を適切に使用し,世の中のあらゆる問題を解決したい!!
- 貢献した分だけ報酬を得たい!!
このままずっと現職にいたら,これらの心のもやもやは,解消されずに平均よりちょっぴり上の賃金で満足するただの普通の人になってしまう...
先ほどのスカウトメールがこの状況を打開するきっかけになるかもしれない!
そう思った僕は,とりあえずこのAIベンチャーに話を聞いてみることにするのであった.
2.面接
さっそく僕はAIベンチャーに話を伺いたいという旨をSIGNATE経由で伝えた.
するとすぐにレスポンスがあり,スケジュール調整をした.
当時(というか,現時点{2021年4月}もだけど)は,コロナ渦であったため,Webミーティングで話し合いをすることになった.
話し合い当日,僕は大きな勘違いをしていることに気づいた.
スカウトメールには,お話をさせてくださいと記載があったから,話を聞くだけだと思っていた.
ところが,実際の話し合いでは,あちらからの話よりもこちらへの質問が多かった.
「あれ,これって面接やん」
話し合いの最中に気づくというアホっぷり,穴があったら入りたいです笑
ってな感じで自分のアホさはとりあえずおいておいて,ひとまず面接が終了した.
面接だと事前に思っていなかったのが吉とでたのかもしれないが,その面接は通過した.
んで,事前課題やら2次面接も突破し,いよいよ最終面接!
緊張して変なことも言ったと思うが,無事に最終面接も終了!
数日後,内定通知が届いた.
これが自分だけでなく,家族を混乱させる種となることはこの時,夢にも思わなかったのであった.
3.内定
やったぁ,内定出た!!
僕は単純にうれしかった.
内定をいただいたAIベンチャーは,AIベンチャーのなかでもすごく有名で,実績もだしている.
面接で話した感じも自分に合っていそうで,技術レベルも非常に高いと感じていた.
さて,ここまできたら一番気になるのは年収ですよね?
年収については,内定通知に記載されている.
恐る恐る内定通知に目を通すととんでもない結果が記載されていた!!
「えっ,〇〇〇円...」
そこに記載されていた年収は,現年収よりも70万ほど低い金額であった...
弊社は大企業で年功序列であるため,僕の年齢(30半ば)だと相対的に低い年収しかいただいていなかった.
その年収より低いなんて,正直びっくりした.
AI人材は好待遇で引く手あまた!!
こんなニュースを山ほど聞いていたので,現年収は当然維持できると思っていた...
まぁ正直,僕は年収にそこまで興味がない.
年収1000万だろうと2000万だろうとサラリーマンとしての年収は自分の力で稼いだわけではなく,会社のブランドと上司の謎の評価によって決まるからだ.
(偏見かもしれませんがね笑)
話を聞く限り,このAIベンチャーは年功序列ではないということなので,何歳で年収何円とほぼ決まっている年功序列の弊社よりも努力次第で伸ばせるだろうし,最初は年収低くてもいいや.
年収なんかよりも仕事内容のほうがよっぽど重要である.
いくら高年収でも自分の能力が活かせなかったり,特定の会社でしか活かせないスキルしか身につかなかったりするのが一番いやだった.
そんな考えのもと,弊社と当AIベンチャーを比較すると,どちらを選択するかは言うまでもないだろう.
弊社がすごく悪い会社だとは思わないが,自分の成長を考えるのであればAIベンチャー一択であった.
ぼくはAIベンチャーを選択した.
普段は優柔不断であるのだが,自分でもびっくりするくらい,迷わなかった.
理由を問われると言語化するのが難しいが,弊社の環境で自分自身が成長することはほぼ不可能であると肌感覚で確信していたからであると思う.
というわけで,さっそくその旨を妻や両親に伝えた.
するとこんな感じの返答が返ってきた.
といった罵詈雑言の数々...
すんなりと許可がでるとは思わなかったが,想像以上の反対っぷりにぼくもすっかり滅入ってしまいました...
そんなこんなで妻や両親と話し合いをした結果,内定をいただいたAIベンチャー一社だけではなく,他の企業も見てみて,その結果をもとに最終的な進路を決めようという結論に至った.
いわゆる転職活動である.
通常,内定の有効期限は1週間くらいだが,AIベンチャーに他の企業も見たいということを素直に話し,有効期限を1カ月くらい伸ばしていただいた.
この器の大きさ,今でも感謝しています!!!
ということで,1カ月でできる限り他の企業を見てみるというあわただしい転職活動がスタートしたのである...
4.転職活動
転職活動といっても具体的に何するの?
大企業のぬるま湯にたっぷりとつかりきっていた僕は,転職についてチンプンカンプンだった.
そんな僕がまずしたこと,それはビズリーチに登録することだ.
理由としては,知り合いのシステムエンジニア(データサイエンティストではない)がビズリーチに登録していて,すごくいい!!って教えてくれたからである.
ちなみにその知り合いは日系大手と外資大手の有名企業に内定いただいていたので,すごく説得力があった!
ということでさっそくビズリーチに登録すると,くるわくるわおびただしいほどのスカウトメール!!
それらのスカウトメールの中から,自分のやりたいことができそうな企業を紹介していただけそうな転職エージェントを探した.
そして,ビズリーチ以外の転職サイトや転職エージェントに登録して,より選択肢を増やしていった.
ちなみに,自分のやりたいことは,先ほどのAIベンチャーとのやり取りも踏まえ,じっくり考えた結果,次のようになった.
「アルゴリズムを構築することで世の中の様々な問題を解決したい!!」
これだけ聞くと正直,意識高!!,きついわーとか思われそうですが,ご安心ください,僕はどちらかというと意識低い寄りの人間でございます笑
このやりたいことをもっとざっくり要約すると,
「今まで人間がやってきた業務をコンピュータにできるだけ任せて楽に生きたい!!」
ってことだ.
僕が大企業で長年勤めてきたからかもしれないが,大企業はとにかく無駄が多い.
- 神様(上司達の総称)の承認をもらうためのスタンプラリー
- 納品物をデータではなく,DVDに焼く
- 満員電車による通勤
- メールの最初に書く役職名
- やった感を出すのが仕事の改善活動
その他色々ありますね(別記事にするかもです笑)
僕はそういう無駄がとにかく嫌いだ.
そのような無駄って大体,仕組みを変えれば解決できる.
例えば,上で挙げた満員電車による通勤は,テレワークにすれば解決である.
(最近,コロナでテレワークが増えてきましたが,コロナになる前からなぜテレワークしようと思わなかったのか...変な改善活動よりもよっぽど生産性が上がるのに笑)
こんな感じで通勤⇒テレワークに変えるというのも立派なアルゴリズム構築だと個人的には思っている.
世の中は,今挙げた無駄以外にも様々な問題を抱えている.
そして,それらの問題について,人間が多種多様な対応をして,何とか乗り切っているのが実情である.
この人間が対応している部分をコンピュータに任せることができれば,人間は楽ができる!!
そして,いわゆるAI(最近はAIではなくてDXとか言われ始めているが笑)には,人間が対応している部分を限定的に,もしくは完全に代替する可能性を秘めている!
どのようにすれば人間が対応している部分をAIに代替できるかということがまさにアルゴリズムである.
ということで,話が長くなってしまったが,このような思考回路で自分のやりたいことを
「アルゴリズムを構築することで世の中の様々な問題を解決したい!!」
と決めた.
あとは,様々な転職エージェントに今までの事情(とあるAIベンチャーから内定をいただいていることや自分のやりたいことなど)をお話しして,企業の面接を受けるだけである.
転職エージェントにはできる限り直接お話して(といってもwebミーティングだが笑),相性の良さそうな方々を選定した.
ちなみに転職エージェントは色々な企業を利用したほうがいい.
よく転職サイトはこの業種なら,このエージェントと決め打ちで説明されていることが多いが,正直,どの企業かというよりもどの人かというほうが重要だ.
なので,色々な転職エージェントと直接お話して,この人だったら任せられる!と感じた人に協力を求めるのがいいと思う.
というわけで僕は10人以上の転職エージェントにお話しを聞いていただき,結果4人くらいに協力していただいた.
面接を受けた企業は,様々である.
大企業,AIベンチャー,コンサルなどなど...
転職活動なんて一生に何回もできないので,時間が許す限り,色々な企業のお話を伺った.
結果的に自分のやりたいことができそうなところは,AIベンチャーしかなかった.
大企業やコンサルだと世の中の様々な問題というよりもすでに完成されたビジネスモデルにおける問題が多く,自分の軸と若干ミスマッチしていたと感じたためである.
もちろん,多くの企業を見たわけではないので,全ての大企業やコンサルで自分のやりたいことができないということは断言できない.
それでも,AIベンチャーのほうがやりたいことができそうという直感を信じ,最終的にはAIベンチャーしか面接にすすまなかった.(残りは,辞退した.)
そんなこんなで,とあるAIベンチャーから内定をいただいた.(最初に内定をいただいたAIベンチャーとは別の企業)
オファー条件や会社の状況を比較し,最終的に,最初に内定をいただいたAIベンチャーとは別のAIベンチャーに行くことを決めた.
決め手となった要因はつぎのとおり
- 年収が高い.
- ストックオプションがついてる.
- まだ未上場
個人的には,まだ未上場というところが一番気に入った点だ.
どうせベンチャーにいくなら上場というビッグイベントを経験したいとビジネス素人ながら思ったからだ.
というわけで,ぼくは11年間務めてきた大企業を辞め,2021年5月からそのAIベンチャーで働くことになる.
今までの環境とは全く違うので,期待半分不安半分の不安定な気持であるが,精いっぱい頑張って,自分の選択に後悔がないようにしようと思う.
すごく長くなってしまいましたが,これで僕の転職記は終了です.